子供の頃の話

さっき夢を見た。
子供の頃のことだったと思う。
ついさっきのことなのに、もう記憶が薄れかかっている。

子供の頃、2歳か3歳くらいの頃、僕は、坂出市林田町にある古い家に住んでいた。
その家は、100年以上代々受け継がれてきた家で、玄関に上がり台があり、奥座敷に仏壇、便所へ続く廊下が表庭に面している。この地方では、一般的な日本の古い家だった。

その当時、子供だった私は、なぜか普段、庭をはさんで斜め向かいにある便所を使っていた。
家の中にも便所があったが、確か小用は外の建物に合ったのだと思う。

夜中に便所に行きたくなった私は、まだ、一人では外に出るのが怖く、横に寝ているおばあちゃんを起こして、一緒に行ってもらうのが常だった。

その時もおばあちゃんと便所へ行き、怖い怖いといいながら行ったと思う。
日本の旧式の家には、現代式の家にはない古めかしさというものがあって、それを子供ながらに怖さとして感じていたのだと思う。